ALL #43

ALL #42 - 日記


地固め療法3回目の前半が終わった。


この地固め療法3回目は長くて、1ヶ月かかってようやく前半が終わった。結局、入院してすぐに投与して嘔吐したダウノマイシンを思い出す赤い液体のドキソルビシンを3週に分けて計3回投与したけど、嘔吐することはなかった。


ただやはり白血球は減っていたので、後半を始めるにあたり主治医から説明があった。


プロトコル通り進めますが、白血球が現時点で少ないので途中で白血球数がゼロになるかもしれません。治療は続けますが、ゼロになったらいったん治療を中断します。」


確かに今までは治療が終わってから骨髄抑制が来て、それにより減った白血球をグランの注射で少しでも増やして骨髄抑制がおさまるのを待ってたわけだけど、治療中に白血球が少なくなったことはない。大丈夫なんだろうか。だって白血球ゼロってことは、体の防御システムがないってこと。空気中にはいろんな菌が浮遊しているし、裸でライオンの檻に入るような気分がするけど…。


なんにしろ後半の治療を始めることになったが、それもキロサイドを5日連続、2週続けて投与するというものだった。そういうのも初めて。まあなるようになるか。


そして後半の最初には、またもや髄液注射があった。もう何回目になるだろうか。それでもやっぱり嫌だけど。


今回はちょっとしたハプニングがあって、いつものようにエビのように背中を丸めてスタンバイしたとき、先生が薬を忘れたことが判明。しばし中断になった。その間しばらく看護師さんたちと雑談をしてたのだが、初めて髄液注射に使う器具を見せてもらった。いつも背中を向けてるから全くわからなかったけど、これが背中に突き刺さるとはとんでもないと思うと同時に、これを背中に突き刺す先生も大変だなと思った。


程なく先生が薬を持って戻ってきて、処置が行われた。髄液注射はいつもと同じくらいの感じの痛さで終了した。


その後もキロサイドの投与は毎日続いたが、「キロサイド連投してるのに吐き気なしってすごいですね。」と主治医が言うほど、僕は元気に過ごした。もちろん全然吐き気がないわけではないけど、本当に苦しい時に比べるとはるかに楽だった。


だけどここにきて、ドキソルビシンの恐ろしさを知ることになる。このところ、枕の回りに髪の毛がたくさんついていることに気がついたのだ。