精米

先日田舎に遊びに行ったとき、おじさんに米をもらいました。1俵も…。正直、そんなにもらっても困ると思いましたが、好意なのでもらってしまいました。



うちの田舎ではちょこまか米を買うのではなく、収穫の終わった秋頃に一年分の米を一気に買うそうです。スケールが違います。米を俵単位で取り扱うのは初めてなので、実際どれくらいの量なのか調べてみると、1俵は60kgでした。確かにそれくらいあります。


まあ米はバクバク食べるので、いつかなくなるだろうと思って、とりあえず袋を開けてみると…米が茶色い。



そうです。これが噂の玄米です。精米する前の米であり、健康食として玄米を好んで食べる人もいると言いますが、僕は見たの初めてだと思います。でも…


このままじゃ食えないじゃん。


「近くのコイン精米機で精米して食べて」と言われたものの、そんなのうちの近くで見たことありません。これは厄介な物をもらってしまいました。そうして頭を抱えているうちに、家に残存していた白米が早くも底を尽きました。僕は精米機捜索の旅に出ました。ネットで。


しかしやはりコイン精米機なるものは見つからず、仕方なくいくつか米屋をピックアップして精米だけをしてもらえないか交渉することにしました。


まず行ってみた米屋は、いつもよく通る道沿いにありました。すごいですね、興味のないものにはまったく目が行ってませんでした。こんなところに米屋があったとは。しかし今日日、スーパーやディスカウントショップでも米屋が売られている時代。米だけでやっていくというのは大変だろうな…そう思いつつ店に入ると、愛想のいいおじさんが応対してくれました。


「あの、玄米もらったんですけど、精米だけってできますか?」
「はい、1kg40円からできます。」


意外にもあっけなく精米できる場所を発見してしまいました。相場はわからないけど、まあここでいいやと思い、早速持ってる米を精米してもらいました。そして家に持ち帰り、炊いて食べたのですが、ここでミラクルが起きました。


うまい!


僕はどちらかというと米の味のことはよくわからない方なのですが、実家で食べる米はうまい気がしていました。でも自分で買って食べる米はいまいちで、炊き方や水などいろいろ試行錯誤した時期もあったのですが、あまり変わらないのであきらめていたのです。ツヤのある米粒とその食感、味、香りまでもいい気がします。僕はコーヒーを自分で淹れますが、豆は飲む直前に挽きます。米も食べる前に精米するのがうまいようです。


その後も僕は米がなくなるたびに米屋に精米に出かけるようになりました。精米したての米を人にあげたりもしました。米屋のおばさんとも仲良くなりました。


「ここに来てようやく米のおいしさというものがわかりました。」
「そうなのよ。米も生鮮食品なのよ。」


お米談義にも花が咲き、自分がとても得をしてるような気分になります。最近は完全に白米にせず、少し糠を残して精米したりするなどバリエーションも加えています。


近いうちに来ますね、精米ブームが。