避暑

先日、田舎に遊びに行ってきました。


ここは僕の母親の実家であり、福井県の山奥にある超ど田舎です。僕も、生まれてしばらくとか、父親が海外へ単身赴任していたときなどは住んでいましたがあまり記憶はありません。どちらかというと、おばあちゃんが生きていた頃に遊びに行った思い出が多いのですが、何しろ自然がたくさんで楽しいのです。


今回は1泊の予定で、おじさんが出迎えてくれました。天気はとてもよく、それでいて涼しめの気温。避暑にはもってこいです。到着すると、新鮮な空気を吸いつつ、近くの小川に沿って散歩しました。騒音もなく、美しい緑に囲まれた中を歩くのはとても気持ちがいいです。


そして僕は、今回いくつかの野望を持ってこの地に赴いていました。


夕食を終えると、僕は近くの道路沿いにある水銀灯へ向かいました。そして丹念に周りを調べていると…発見しました。コクワガタのオスです。



クワガタは光に集まる習性があるので、こんな感じでつかまえます。更に完全に日が落ちると、今度は近くの小川へ向かいます。いくつもの光がゆ〜らゆら。そうです。この季節はホタルの季節なのです。僕はおじさんが貸してくれた虫かごにホタルを何匹か入れて持ち帰りました。とてもきれいです(ちなみに写真ではうまく撮れませんでした)。こんな風にして、僕は寝るまで虫を捕まえ続けました。


そして満足して布団に入り、眠ろうとしたとき、気がつくと部屋が幻想的な風景になっていることに気付きました。僕が寝ていた部屋とすりガラスを隔てて向こう側にある玄関で、黄緑色の光がふわふわ舞っているのです。そうです。ホタルです。


どうやらおじさんの貸してくれた虫かごは目が粗かったらしく、ゆうゆうとホタルが外に出てしまったようです。僕はまあいいかと思って、ホタルを捕まえることもなく、それを見ながら眠りに落ちました。


翌日。


とても気持ちのいい朝を迎えました。少し寒いくらいの朝です。この日はもう一つの野望、山菜採りに出かけました。長靴を履き、カマとカゴを持って出発です。狙いは水辺の山菜なので、おじさんの案内に従って沢づたいに谷を上っていきます。



はっきり言って道なんてないので、草やクモの巣を掻き分けて進みます。しばらく進むとワサビが生えていました。それから、僕の大好物のミズブキ。あまりスーパーでは見ることがないので、いつも田舎から送られてくるのが楽しみでした。それが目の前にあるのです。僕は狂ったように山菜を収穫しました。カゴはいっぱいになり、30分くらいかけて谷を下って帰ってくると、汗ダクダクでした。


こんな風にして野望を達成した僕は、満足して帰宅しました。ワサビは摩り下ろして刺身醤油につけて食べ、ミズブキは適当に煮付けました。ミズブキはうまく料理できるかわからなかったのですが、とてもおいしくできました。



いや〜いい避暑でした。