これからのサッカー

人間の作るほとんどのものは改良されます。サッカーも変える必要があると思います。


サッカーというスポーツは、誰でも楽しむことができ、広場とボールさえあれば遊ぶことができます。世界中に普及しているのもそのせいでしょう。最近は高地での試合が禁じられそうになってて僕は遺憾に思っているわけですが。


そんなサッカーには大きな問題があると思います。それは、引き分けが多いこと。もっと言うととても点が入りにくいルールになっていることです。


そのため、結構実力差があるチームの対決でも0対0で引き分け、あるいは虎の子の1点を守りきって番狂わせ…なんてことは珍しくありません。W杯の優勝がPKで決まったりします。


どうなるかわからなくて面白いじゃないかという人もいるかもしれませんが、試合というのはどっちが強いかを決めるためにやるのであって、足技のうまさとか体力とか連携とかが点数に反映されなければ意味がないのです。なんていうか、今のサッカーは「イナバウアーが点数にならない」みたいなものがたくさんあるような気がします。


これに対して数年前、ゴールデンゴールVゴール)というルールが適用された時期がありました。勝負がつかない場合、延長戦をして先に点を取った方が勝ちというものです。もちろんこれでも勝負がつかない場合はありますが、引き分けをかなり減らせます。


しかしこれに待ったをかけた人がいました。王様ペレです。確か彼の主張はこんな感じ。「延長戦で点が入った瞬間に試合が終わるなんてナンセンスだ。もしそんなことをしたら、あのときのあの素晴らしいゴールや、あのときのあの華麗なプレーは生まれなかったではないか!」


本質的に間違っています。何のためにルールを変えようとしているのかを考えなくてはなりません。ルールが違ったら、いろんなことに影響が出てくるのは当然です。サッカーそのものを良くしようとしてやっているのに、そういうことを言い出したら動けなくなります。ペレの発言の影響か、今では国際的に、延長戦は決まった時間最後まで行うことになっていて、せっかく点をとっても、その後同点になってやっぱり引き分け…ということもあります。


でもこのままではダメです。僕がFIFAの会長ならどうするか。


とにかくサッカーの上手さが点数になるべく反映されることを考えます。そのためにはいろんな方法があります。ゴールを大きくするとか、1チームの人数を減らすとか、遠くから入れたシュートは2点にするとか。


でも僕はそんなセンスのないことはしません。サッカーというのは手でボールを扱ってはいけないという独特のルールが最大の特徴。これを生かさない手はありません。これからのサッカーはこういうのがいいと思います。


ゴールキーパーが手でボールを持ってはいけない」


サッカーで一番間延びする時間、それはキーパーが手でボールを掴んだとき。その状態ではどうやってもボールを奪うことはできず、キーパーはそのまま何メートルか動いたりも出来ます。もちろんあんまり長く持ってると反則ですが、あれを見てるとルールの不備を感じてしまいます。


もしこれがなくなれば、常に緊張感のある時間となり、キーパーによりいっそう足技が要求されます。シュートなどをはじくために手は使ってもいいと思いますが、ボールを掴む時間がなくなるだけで面白くなると思うし、サッカーの技術というものが今までより点数に反映されると思います。バックパスルールの大きな拡張です。


ということで、次はどうやったらFIFAの会長になれるか考えてみます。