怒りと哀しみ

怒りと哀しみ、それは表裏一体。


人間不思議なことに、同じことが起こっても、その時々によって怒りがこみ上げるときもあれば哀しみがこみ上げるときもあります。


例えば休日に髪を切って月曜に職場や学校に行った時、会った人に「あんまり似合ってないね」とか「ちょっと失敗した?」とか言われたとします。腹が立つでしょうか、それとも気落ちするでしょうか。


相手がどういう人かとか、どういう状況かとか、言い方とかいろいろ条件はあると思いますが、自分の意識によるところが大きいという話を聞いたことがあります。この例でいくと、髪型失敗したな〜と思ってるときにわざわざそれを指摘されると逆切れしてしまうし、うまく切れたなと思って気分良く過ごしているときに思いがけず否定されたときには言葉が出なかったりってことですね。


平たく言うと、自分の想像の範囲内のことが起こると腹が立つけど、予想もしてないことが起こると気落ちするってことですが…本当でしょうか。


今日は食糧が尽きたので、ツナ缶を食べることにしました。ツナ缶はすぐ食べられるし、おいしいので僕は常備してることが多いんです。幸いタマネギがあるし、スライスして一緒に添えれば簡単におかずが作れます。


ところが、ツナ缶を開けようとしたらすぐに開きません。もちろん最近の缶詰は缶切りなんて要らなくて、ぺロッとめくれば開くのですが、ちょっと硬かったんですね。でも僕は焦って力を入れたりはしません。昔このタイプの缶詰で手を切ったことがあるからです。めくった金属の端の切れ味が結構鋭くて、ほかの人が手を切ったのも見たことがあります。缶切りが不要になったのは良いですが、ケガをする人は逆に多くなったんじゃないでしょうかね。もう少し安全になってくれると良いのですが。


ということで、僕は慎重に慎重に力を入れました。慎重に慎重に、手を切らないように。ゆっくりとゆっくりと、少しずつ力を入れました。しかしある瞬間、缶詰のフタはものすごい勢いで全部開き、それとともに僕の右手に痛みが走りました。血が出ました。



猛烈に腹が立ちました。