電車でキャッチボール

どんどん便利になるこの世の中、とうとうこんなものまで登場しました。
なんと、キャッチボールができる電車です!!しかも電車は普通に走り続けます。


これなら家族連れも安心。子供がごねて、せっかくの日曜日が台無し…なんてことはありません。電車は加速したり減速したり。カーブもあれば下りや上りもあります。慣性の法則をうまく使えば、君にも魔球が投げられる!携帯電話はダメとか煙草はダメとかいろいろ制約のある電車というものにおいて、画期的なサービス登場です!


その電車とは、ジャジャーン、大阪市営地下鉄今里筋線で〜す。


先日今里筋線に乗ったら、同じ車両に乗っていた小学生くらいの男の子が延々キャッチボールをしていました。ボールが飛んできたりキャイキャイ騒いだり、最初はうっとおしいなーと思ってたのですが、よく考えてみたら、この電車は車内でキャッチボールができてしまう異常事態にあるのだということに気づきました。そうです。乗客が全然いないのです。


今里筋線は2006年12月開通。井高野〜今里という謎の区間で営業され、まだ知らない人も結構いたりします。利用者数は市の予想をはるかに下回り、真新しい駅や電車が乗客でにぎわうのをいまだ見たことはありません。


これはテレビで見たのですが、こういう新線を作るためには、その案に対して監査を受ける必要があるらしいです。税金が大量に使われることになりますからね。しかし予想利用者数など信憑性に欠けるものがあって監査は通らなかったようです。なのに市は監査に圧力をかけたか、監査機関を変えたか忘れましたが、とにかくごり押しで監査を通してしまったのです。その番組でのインタビューで、市の関係者は、仕事を作るために新線を作ることにしたとか、赤字にはなるが御堂筋線が黒字なのでいいと思ったとか答えてました。


ちなみに事業費は2718億円。また今は下火ですが、さらに延伸しようという計画もあり、それを実現するためには1320億円の費用がかかるとのこと。今里筋線は、まさに破綻寸前の大阪市を象徴するものと言えるかもしれません。


大阪市の財政については各メディアでとりあげられていますが、たとえば前回の大阪市長選の投票率は30%台。これでは好きにしてくださいと市民が言ってるようなもの。何をされても文句は言えません。


ということで、ホントは今すぐ土を運び込んで埋めちゃうのが市の財政にとっては一番いいんでしょうが、そうもできないので今度はボーリング玉を持っていこうかと思ってます。