星座

「時に山羊座、時に水瓶座


有名人のプロフィールでこのようなものを見つけました。


僕は特に星座占いとかに関心はないのですが、なんだか知らないけど物心ついてしばらくすると自分が牡牛座だと誰かに言われ、それ以来星座を聞かれると牡牛座だと答えてきました。日にちで区切られた期間で星座が決まるものだとは知っていましたが、自分の星座が何であれ特に文句もないので深く考えたことはありませんでした。しかし、その日にちで区切られているはずの星座で「時に山羊座、時に水瓶座」。どういうことでしょうか。原点に戻って考えてみましょう。


そもそも星座とは。


太古の昔から、人間は夜になると星が見えることを知っていました。そしてそれを観察していると、それらの星々がいつも同じ配置をしていることに気付きました。人間は星を観察するうちに、そのいつも同じ配置の星をいくつか集めて、自分たちが知っている物や人、動物などの名前をつけました。それが星座。もちろん、自分たちが一まとめにした星たちが、実は距離的に全然違う場所にあるなんてことは当時誰も知りません。


では星座占いに出てくる星座とは。


地球は太陽の周りをぐるぐる回っていて、一周すると一年ということに人間が決めました。もちろん昔は地球が公転しているなんて誰も知らないから、同じような季節が来たら一年ということになってたと思います。


一方で、夜空をさらに注意深く観察すると、配置は同じだけれど季節によって見える星が少しずつ移動して変わっていくことにも気付きました。そして一年経つと、見える星が元に戻って同じになることに気付きました。


また、夜になると星は見えるけど、昼になると星は見えません。これは太陽が明るすぎるため、本当は夜と同じように存在するけど見えないということ。太陽の周りを公転する地球を外から見ているイメージで考えてみればわかりますが、要するに太陽のない方向の星たちが地球上の人間には見えているのです。


これは逆に考えると、常にどこかの方向の星空が、太陽の方向にあるために見えない時期があるということ。地球はいつも同じ軌道を公転しているので、その見えない星空の場所も季節ごとに決まっていて、その見えない星空の場所をつなぎ合わせると、地球の公転面と同じ平面上に円を描くことになります。これを、太陽の通る道ということで黄道と呼びます。


そしてその黄道には12個の星座が存在し、黄道12星座と呼ばれました。そうすると、その時期その時期で1つだけ見えない星座が存在することになり、特に自分が生まれたときに見えない星座を「自分の星座」ということにしたのです。言い換えれば、自分の星座は自分が生まれたときに太陽の方向にあった星座と言えます。


といったようなことを考えると、その「見えない」星座の区切りがどこからかというのが問題になってきますが、どうやらこのことが今回の問題のようです。星座にもいろんな場所でいろんな考え方があり、黄道上には13の星座があるとするようなものもあります。


僕が察するに、厳密に言うと「何日から何日までが何座か」というのは毎年異なるし、もっと言うと時間単位のものです。これは、うるう年の調整でもわかるように、太陽と地球の関係がそんなにピッタリ毎年同じじゃないからです。それでこの人は、年によって自分の星座が変わることがあるように思ったのでしょうが、自分の生まれた時の星座というのはハッキリ一つなはずなので、コロコロ変わったりはしません。それを調べるのはネットがあれば簡単です。気になる人は調べてみるといいかもしれませんね。


ということですが、僕はどうも星座で言う境目に生まれたわけではないし、そもそも牡牛座だからってどうこう考えることもありません。でも、宇宙のこととか大昔の人間が考えたこととかを想像するのはとても楽しいと思います。